Windows10もしくはMacOSからUbuntu 18.04 LTSにリモート接続(リモートデスクトップ)してみた
Ubuntu 18.04 LTS(デスクトップ版)にWindowsもしくはMacOSからアクセス方法(いわゆる、リモートデスクトップのやり方)の紹介です。ネットで調べてみるといろいろな情報が散見されており、個人的にわかりにくかったのでやり方をまとめてみました。
以下では、VNCによるWindowsもしくはMacOSからUbuntu 18.04 LTS(デスクトップ版)へのリモート接続方法を示しました。ちなみに、サーバ版のUbuntuではやり方が異なるので注意してください。
使用したOS
注意事項
Ubuntu17.10で初めて採用されたディスプレイサーバの「WayLand」では、現在、以下の方法でリモート接続できません(Ubuntu18.04 LTSではデフォルトで「Xorg」が採用されているので大丈夫です)。
1. Ubuntu18.04 LTS側での設定
以下では、Ubnutu18.04における設定方法を示しました。 まず、設定から「共有」をオンにし、画面共有をアクティブにします。
以下の詳細設定では、「このスクリーンの操作する接続を許可する」にチェック、アクセスオプションの「パスワードを要求する」にチェックをつけます。
このとき、「新規接続の場合アクセス要求を必要とする」にチェックすると、Ubuntu側で接続要求を許可するかどうか毎回確認が入るので、パスワードの要求のほうが便利です。
さらに、Windowsからリモート接続する場合、通信の暗号化処理をオフにしておく必要があります(通信内容が暗号化されなくなるので、セキュリティ的に問題があります。リモート接続はローカルネットワークなどの限定された範囲で行ったほうが良さそうです)。
$ sudo gsettings set org.gnome.Vino require-encryption false
また、すでにファイアウォールの設定がされているかどうか確認します。
$ sudo ufw status 状態:非アクティブ
となっていれば、ファイアウォールが有効になっていないのでリモート接続できる状態にあります。
ファイアウォールが有効になっている場合、以下のように5900番ポートを許可する設定を行います。
$ sudo ufw allow 5900 $ sudo ufw reload $ sudo ufw status
2. Windows10の設定
好きなVNC Viewerを使って、Ubuntuにリモート接続します。Windowsにデフォルトで入っているリモートデスクトップアプリは通信プロトコルが異なるため利用できません。
ここでは、TightVNCを使いました。オープンソースで開発されており、フリーで利用可能です。いくつかのViewerを使ってみたところ、TightVNCが最も軽快に動作する印象でした。
以下のサイトからダウンロードします。
www.tightvnc.com
インストールするといろいろなアプリが入ってきますが、Viewerである「TightVNC Viewer」をクリックして起動します。
「Remote Host」にローカルネットワーク上のIPアドレス(Ubnutu側)を入力し、ポート番号を「5900」に設定します。
Ubuntu側のPCに割り当てられているIPアドレスがわからない場合は、以下のコマンドで調べることができます。
$ ifconfig
接続に問題がなければ、Ubnutu側で設定したパスワードを入力する画面が出てきます。
パスワードを入力した後、OKボタンをクリックするとUbuntu側のPCにリモート接続できるはずです。
3. MacOSの設定
次に、MacOSからUbuntu側へのリモート接続を試したいと思います。
まず、Finderの「移動」から「サーバへ接続」をクリックします。
サーバアドレスにローカルネットワークのIPアドレス(Ubuntu側のもの)とポート番号を入力します。
この時、「+」ボタンをクリックし、設定を保存しておくと次回以降の接続が簡単になります。
接続に問題がなければ、Ubuntu側で設定したパスワードを入力する画面が出てきます。
パスワードを入力した後、OKボタンをクリックするとUbuntu側のPCにリモート接続できるはずです。
4. おまけ
4月26日にリリースされたUbuntu 18.04 LTSをインストールしたらとりあえずやっておきたいことをまとめました。
とりあえずアップデート
インターネットに接続していれば、自動でアップデートがかかるので更新しておく。 続いて、以下のコマンドでアップデートをかける。
$ sudo apt update $ sudo apt upgrade
ifconfigとmakeコマンドを使えるようにする
$ sudo apt install net-tools $ sudo apt install make
日本語名のディレクトリを英語表記に変更する
フォルダ名が日本語なのは使いにくいので、以下で一括で英語表記に設定。 ウインドウが表示されるので、「Update Names」をクリックしディレクトリ名を変更する。
$ LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
変更されると、以下のようになる。
もしくは、すでに自力でディレクトリ名を変更してしまった場合は、以下の方法で新しいディレクトリ名とデスクトップやドキュメントなどのリンクを対応付けする。
cd ~/.config sudo chmod 755 user-dirs.dirs code user-dirs.dirs
VSCodeで編集。
# This file is written by xdg-user-dirs-update # If you want to change or add directories, just edit the line you're # interested in. All local changes will be retained on the next run # Format is XDG_xxx_DIR="$HOME/yyy", where yyy is a shell-escaped # homedir-relative path, or XDG_xxx_DIR="/yyy", where /yyy is an # absolute path. No other format is supported. # XDG_DESKTOP_DIR="$HOME/desktop" XDG_DOWNLOAD_DIR="$HOME/download" XDG_TEMPLATES_DIR="$HOME/templates" XDG_PUBLICSHARE_DIR="$HOME/share" XDG_DOCUMENTS_DIR="$HOME/document" XDG_MUSIC_DIR="$HOME/music" XDG_PICTURES_DIR="$HOME/picture" XDG_VIDEOS_DIR="$HOME/video"
chmod 600 user-dirs.dirs
日付表示
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface clock-show-date true
参考
Ubuntu 17.10のインストール直後にやっておきたいことまとめ
https://linuxfan.info/ubuntu-17-10-basic-settings
https://qiita.com/scapegoat_11_/items/3ff95addfabef8f9d10d